「時間が足りない…!」正社員・子育て・ネットショップ運営、すべてを両立しようとした私の選択

■私のストーリー

「やりたいこと」「やらなければならないこと」「やるべきだと思っていること」——
この三つのはざまで、私は自分をすり減らしながら走ってきました。

たくさんのことをやりすぎて、本当に忙しかった!

正社員として働きながら、二人の子どもを育て、さらに自分で立ち上げたプリザーブドフラワーのアレジのネットショップも運営していた数年間。最初はすべてが楽しくて、やりがいもあって、充実感に満ちていました。お客様から届く感謝の声、売上の伸び、リピート注文。まさに「頑張った分だけ成果が出る」という感覚がありました。

でも、次第に、私は気づかないうちに限界に近づいていたのです。

「忙しい」だけじゃない、“心の余白”が消えていく日々

ショップが軌道に乗ると同時に、正社員の仕事でも異動があり、業務内容が大きく変わりました。ちょうどその頃、子どもたちもミニバスケットボールのクラブに入団。練習や試合、保護者当番など、親としてのサポートもどんどん増えていきました。

朝は朝食作りと登校の準備、日中はフルタイムで勤務。その当時はまだ在宅ワークというものがありませんでしたので、出勤していました。帰宅後は夕飯を作り、子どもたちの宿題を見て、ようやく一息つけるのは21時過ぎ。それから材料の仕入れチェック、作品の制作、受注・梱包・発送作業…と深夜まで作業が続く日々。

「時間が足りない」と感じながらも、「ここで止まってはいけない」「期待してくれているお客様がいる」と、自分を鼓舞し続けていました。

特に母の日やクリスマスなどのイベントシーズンは、通常の3〜4倍の注文が入り、夜中まで制作する生活が何日も続きました。

でも、ある日ふと、「このまま続けていたら、何か大切なものを見失ってしまうかもしれない」と、立ち止まって考えるようになったんです。

優先順位を見つめ直す——「今、大切にしたいこと」は何?

「全部が大事」——そう思っていたけれど、本当にそうなのか?

優先順位を見直すってとっても大事だと思いました。

時間は限られていますからね。

そう自分に問い直したとき、私の中で一番に浮かんできたのは、「子どもたちと過ごす時間を、もっと大切にしたい」という思いでした。

もちろん、ネットショップの運営もやりがいがありました。でも、正社員の仕事も充実してきていて、手を抜きたくない気持ちもある。となると、限られた時間の中で“どこに力を注ぐか”を決めなければならない

悩んだ末に、私はネットショップを閉めるという決断をしました。お客様からの応援や、積み重ねてきた実績を手放すのは、正直とても勇気がいりました。でも、「今の私が最も大切にしたいこと」を基準に選ぶことで、不思議とスッと心が軽くなったんです。

手放すことは、負けじゃない。自分に優しくなるための選択

「がんばる」ことをずっと美徳だと思ってきました。できるだけ全部こなして、完璧にやり遂げるのが良いことだと信じていました。

でも、手放すことで見えてくるものもある。余白ができて、心と体が少し軽くなって、ようやく自分の気持ちと向き合えるようになりました。

完璧でなくてもいいし、できる範囲で心を込めてやればいいと気づきました

そう思えるようになった今、私はようやく本当の意味での“自分らしさ”を取り戻しました。

タイトルとURLをコピーしました